安全なはずの横断歩道で相次ぐ事故

富山県チューリップテレビの報道の紹介です。
これは県内ニュースという形ではありますが、安全なはずの横断歩道で相次ぐ事故は、他県・他所でも続発しているところです。
自動車は、横断歩道へは「一時停止できる構え」で接近するはずですよね。
横断歩道端に人がいれば、自動車は一時停止しなければなりません。
横断歩道にいる歩行者を守るどころか、轢いてしまうとはどういうことなのでしょう!
これら事故についての対策は、やはり警察が事態を放置しないこと、法を徹底することが大切だと思います。
(同じく気になるのは、自転車による信号無視多発の実態です。これは信号無視によって横断歩道を侵していますからね。)

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相次ぐ横断歩道での事故 歩行者妨害の取り締まり強化
2017年11月27日 富山県チューリップテレビ
http://www.tulip-tv.co.jp/news/detail/index.html?TID_DT03=20171127154549


 今回の事故もそうですが最近、安全なはずの横断歩道を渡っていて、命を落としたり、けがをしたりする交通事故が県内で相次いでいます。
 こうした状況を受けて、県警は、横断歩道を渡る歩行者への妨害行為をする車の取り締りの強化に乗り出しました。
 「事故が多くなるこの季節。県警が交通死亡事故の防止に向け、強化しているのが横断歩行者妨害の取締りです」(梶谷記者)

 横断歩行者妨害とは、横断歩道を歩行者が渡ろうとしているにもかかわらず、車が停止しない違反のことで違反した場合は、2点の減点と反則金が科せられます。
 27日朝、県庁前の市道で、車の交通量が多い朝の通勤ラッシュ時に県警が取り締りを行いました。
 取り締りでは、歩行者が横断歩道を渡ろうしているにもかかわらず、一時停止しようとせずに進むドライバーを呼び止め警察官が警告していました。
 県内では、先週、4人が亡くなる事故が起きていて、そのうちの2人が横断歩道を渡っていた高齢者でした。
 また、25日には、富山市の交差点で、横断歩道を渡っていた、高齢の女性がひき逃げされ、重傷を負う事件も起きています。
 27日朝の取り締まりで摘発されたドライバーはいませんでしたが今年、横断歩行者妨害による摘発件数は10月末現在で611件と去年の同じ時期に比べおよそ6倍に増えています。
 県警は、年末にかけて、日没が早くなり、夜間の事故が増える傾向にあることから、ライトの切り替えや反射材を配るなどして、事故防止策を強化する方針です。

posted by tomi at 09:54Comment(0)歩行者の安全・事故

ACジャパン名古屋の広告「横断歩道で奪われている」

ACジャパン名古屋が地域キャンペーンとして掲げている広告「横断歩道で奪われている」です。
https://www.ad-c.or.jp/campaign/self_area/self_area_03.html

児童らが歩いている横断歩道が、葬儀の黒白幕に変わってしまうというブラックな表現ですが、自動車交通システムの実態を暴露しています。

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「命を守るはずの道で、命が失われている。」
「原因の多くは、ドライバーによる発見の遅れ。だからこそ、歩行者の皆さんも安全確認を。」
というテロップは、どうも歯切れ悪く感じます。
「発見の遅れ」じゃなくて「不注意」「確認せず」「一旦停止せず」でしょ?
歩行者は安全確認せざるを得ませんよ。死にたくありませんから。
それでも突っ込んでくるのは自動車の方ですよ?

ACジャパンが社会に訴えるべきは、「安全に渡れるはずの横断歩道上で多くの歩行者が犠牲になっています。こんな危険な自動車交通システムは皆で考え直すべきです。」ではないでしょうか?

posted by tomi at 08:12Comment(0)歩行者の安全・事故

ニューヨーク市の取り組み「交通事故ゼロをめざす」 Vision Zero

ニューヨーク市が交通被害を無くそうとVISION ZERO キャンペーンサイトを立ち上げています。
http://www.nyc.gov/html/visionzero/
「交通事故ゼロをめざす」

その中で「 Your Choices Matter 」という呼びかけがあるのですが、
これは、交通被害は「偶然の事故」ではなく、「あなたの選択の問題」クルマの使用がもたらしたものに他ならないという直言です。
日本の行政は、こうしたメッセージ――クルマ社会への疑義を表明することを極力避けていますね。

以下で「 Your Choices Matter 」の内容を見てみます。

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「市街路での死傷を許容することはできない。大事故が避けられないものとは、もう考えない。」
ニューヨーク市長 ビル・デブラシオ

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ドライバーの選択は、歩行者の交通事故死の70%の主因です。

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ビジョンゼロは、強力な施策とより良い道路工学の結合です。危険を防ぐための高視認化キャンペーンを伴います。

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速度超過は、ニューヨーク市での死亡事故の主要な原因です。
それが事実です。

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あなたは知っていましたか?
スピード違反事故は、他の事故の2倍も致命的です。
ニューヨーク市の交通死の4件に1件は、速度超過によるものです。

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時速30マイル(約時速48キロメートル):時速30マイルで自動車に衝突された歩行者の死亡率は、時速25マイルの場合の倍になります。
時速25マイル(約時速40キロメートル):とくに標識が無い場合のニューヨーク市での制限速度は、時速30マイルだったのが時速25マイルになりました。

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(ビデオ:交通事故被害者の遺族の声)
より安全なニューヨーク市にするために、速度は時速25マイル以下に。

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あなたが運転する時は、スピードを減らしましょう。

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歩行者の事故の78%が、交差点で起こります。
それが事実です。

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交差点で曲がる時は、一時停止を。
左折時は、右折時の3倍多くの歩行者事故が起きています。

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ニューヨーク市での子ども死傷の25%は、自動車関連のものです。
自動車に轢かれることは、子供たちの事故死で最も一般的な原因です。

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(ビデオ:自転車に乗っていた幼児がスピードオーバーの自動車にひき殺される)
あの子は、レースなどしていませんでした。
でも、ドライバーはやっていたんです。
速度を落としてください。あなたの選択の問題です。

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毎回、横断歩道では歩行者がいることを想定してください。

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毎年のニューヨーク市の交通死者の53%は、歩行者です。
24%は、自動車の乗員です。
それが事実です。

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ニューヨーク市の交通事故の結果、毎年5万9千人が病院を受診します。

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(ビデオ:交通信号を守って横断中の歩行者が、スマホをいじりながら運転の自動車にひき殺される)
彼は、信号を守りました。
でもドライバーは、スマホをいじっていたんです。
注意を払ってください。あなたの選択の問題です。

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注意を払ってください。事故は防止できます。

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交通事故は、1年の間にニューヨーク市で4000件の重傷事故と250件の死亡事故を引き起こしました。

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1年間だけで250件の致命的自動車事故がおき、35時間ごとに1人のニューヨーク市民が殺されたのです。

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「私たちの街での悲劇を防止することは、私たちの力で可能です。」
ニューヨーク市長 ビル・デブラシオ

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交通事故は防止できます。それは同時に、私たちが命を救うことができるということなのです。
これらの「事実」をダウンロードして、印刷して、あなたの仲間のニューヨーク市民と共有してください。
あなたの選択の問題です。
(速度超過による交通事故は防止できます)
(子どもたちに関わる交通事故は防止できます)
(歩行者に関わる交通事故は防止できます)
(交通関連の死傷は防止できます)

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ニューヨーク市が何をしているか、そして、あなたが何をできるのかを発見してください。
(出典)
(ニューヨーク市-ビジョンゼロ)


posted by tomi at 06:05Comment(0)歩行者の安全・事故

警視庁が「緊急通達」。まさに「異常」宣言

都内の交差点で2月15日と17日、相次いで小学1年生児童がひかれ死亡した事件を受けて、警視庁は交差点での取り締まりや街頭での指導を強化するよう、すべての警察署に緊急の通達を出しました。

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警視庁 取り締まりで緊急通達 (NHK NEWSWEB)

この中では、交差点での交通違反の取り締まりの強化や、トラックのドライバーに対する安全運転の指導、それに小学生に対する交通安全教育の徹底や、登下校の時間帯に街頭に配置する警察官を増員することなどを求めています。
また、教育委員会を通じ、各地の学校に対しても注意を呼びかける要請文を送ることにしています。
警視庁によりますと、亡くなった2人の小学生は、いずれも青信号で横断歩道を渡っている時にはねられたということで、警視庁は「トラックは死角が多く、ドライバーは横断歩道や通学路の通行に注意してもらいたい。歩行者も横断歩道が青信号でも、しっかりと左右を確認してから渡るようにしてほしい」と呼びかけています
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ここで「トラックは死角が多く、ドライバーは横断歩道や通学路の通行に注意してもらいたい。」とありますが、そんなことは今に始まったことではありません。
死角が多くて周囲の確認が満足にできないようなシロモノが日常的にその辺を走っているのです。
しかもそれを操作しているドライバーは、だからと言って格別な注意を払ってはいません。町田の事件で逮捕されたドライバーは「何かをひいた」程度の認識なのです。
こんな事が許されてきたことが、まず第一の異常です。

そもそも、このような交差点での左折事故はこれまでにも数え切れないくらい発生してきました。
まったく同じパターンの事故が、後から後から繰り返されているのです。
鉄道や航空機の事故だったら、綿密な事故調査が行われ、対策・改善が行われるまで同路線・同型機の運航は停止されることだってあります。同じパターンの事故は再発させないという視点で事後対策が行なわれることが当然とされているからです。
ところが自動車交通に関しては、どうしてそれほどの事後対策が行なわれないのでしょうか。
実は今回のような「緊急通達」も初めてではありません。にもかかわらず、同じパターンの事故・事件は無くなりません。
まるである程度の犠牲はやむをえないと割り切っているかのようです。これが第二の異常です。

そしてついに「歩行者も横断歩道が青信号でも、しっかりと左右を確認してから渡るようにしてほしい」です。
道路交通において交通信号の表示に従うことは基本中の基本ではありませんか?
亡くなった小学生も青信号だから渡ったのでしょう。
しかし警察は、「横断歩道であっても」「青信号であっても」当てにはならないと言ってしまったのです。
もうこれは交通ルールの崩壊を宣言したに等しいではありませんか?
歩行者はルール無用のサバイバルの中に放り込まれたということです。
そういう状況にあることを家庭や学校を通して子どもたちに伝えてくれ、と言っているのです。
しかしながら、小さな子どもが真摯な注意の目を向けたとて、小さな手を挙げて存在を訴えたとて、相手は「死角の鎧」をまとって突進してくる注意欠如のドライバーなのです。警察は子どもたちに何を要求しているのですか?
これが第三の異常です。

わずかに希望が見られるニュースは、
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小1男児ひき逃げ死亡事件受け 「歩行者」と「車」の分離検討 (TBS News)

東京・町田市で小学1年生の男の子がひき逃げされ死亡した事件で、警視庁は、現場の交差点で安全対策の見直しの検討を始めました。キーワードは「歩行者」と「車」の分離です。
こうした交差点での事故を防ぐため注目されているのが「歩車分離式信号」です。
歩行者と車が通行する時間が完全に分れているので、歩行者は安全に交差点を渡ることができます。全国およそ21万か所の信号のうち、この信号が設置されているのはおよそ8500か所で、全体の4%にすぎませんが、現在、順次導入が進められています。一方で、導入により信号の待ち時間や渋滞が増えるなどの弊害も想定されています。
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せっかくのニュースなのに「弊害」とは不適切ですね。
安全のために当然受容すべき待ち時間や流量は「弊害」ではありません。

この「歩車分離式信号」のような対策が、今回事故のあった交差点だけに実施されるのでは根本対策とは言えません。
少なくとも全国の通学路の交差点は総点検し、「歩車分離式信号」設置、横断歩道・信号機新設が検討されるべきでしょう。
posted by tomi at 07:23Comment(0)歩行者の安全・事故

「横断歩行者妨害違反」とは

「横断歩行者妨害違反」とは何でしょう?

つまりは、横断歩道を渡ろうとしている歩行者に対して、自動車は止まらなければならない、歩行者を渡らせなければならないという道路交通法第38条があり、それを実行しないと法律違反であるということです。

こんなことは自動車運転教習所で習ったはずの基本の基本であるはずですが、実際の道路で実践している自動車運転者はごくわずか?

公益財団法人 交通事故総合分析センターがまとめた、交通事故分析レポート(No100 確認しよう横断歩道~「横断歩行者妨害違反」による事故分析)がありますので見てみましょう。

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