第10次交通安全基本計画(中間案)に対する意見募集(3)

第10次交通安全基本計画(中間案)が意見募集中です。
パブコメ意見募集期間は平成27年11月18日(水)までです。

◆歩車分離式信号の安全効果は明白であり、歩車分離式信号の必要性周知、設置推進は行政・警察が主導的に行うべきである。少なくとも歩行者の事故があった交差点については歩車分離式信号を検討する仕組みにすべき。

◆通学路については、スクールゾーン設定による自動車規制を原則とするべきである。自動車の迂回ができずスクールゾーン設定が困難な場合でも、十分な速度規制を実施し、自動車通行の抑制を行うべきである。

◆「自転車専用通行帯をふさぐなど悪質性,危険性,迷惑性の高い違法駐停車車両」を選択的に取締っているようでは、いつまでもいたちごっこが続く。違法駐停車車両にはシール貼付するなどして片端から取り締まり、排除するべきである。
一般市民が違法駐停車車両の写真を撮って通報できるようなシステムができないだろうか。

◆「結果的に運転免許が多数の不適格者にも交付されている現状がある」ことを認識し明記するべきである。運転免許制度は運転者の適格を見極めるものであるべきで、運転免許交付はもっと厳選して行われるよう改善されなければならない。運転免許制度の改善は必須である。

◆自動運転車の開発・導入は、交通ルールが完全順守される機能を実現するべきである。

◆道路交通事故原因の調査は、「再発防止」をより追求し、具体的な改善策を提示・提言するものであるべきである。
多くの調査は当事者の処罰までしか至っていない。
例えば、事故現場交差点の改善でも事故被害者遺族の運動によってようやく実現されるありさまであり、類似設備の改善までは到底およばない。アクセル・ブレーキペダルの踏み違え事故について、調査結果に基づく改善策が提言されたことがあるだろうか。運転者が注意意識を失った状態で起きた事故について、その後再発防止措置がとられていれば、自動車には既にデッドマン装置が装備されているはずである。
飲酒運転事故については、事後対策はこれまで啓発程度に止まってきたが、飲酒運転が後を絶たない実状をみれば、自動車にもれなくアルコール検知装置を装備する提言があってしかるべきではないか。

◆交通事故被害者は個々の事件の当事者であるばかりでなく、クルマ社会の中での犠牲者ともいえる。社会全体で追悼し、事故を再発さ
せないという誓いを共有することは大切であると考える。毎年11月の第3日曜日は国連総会決議による世界共通の「世界道路交通犠牲者の日」であり、この日に行なわれる追悼・関連催事について、政府は積極的に共催・後援を行うべきである。春秋の全国交通安全運動の際に行事の中で「黙祷」などが行われているが、それに加えて「世界道路交通犠牲者の日」に追悼を行い、政府から国民全体に呼びかけを行うことは何ら不都合はないはずである。年々の多くの交通事故と犠牲者発生は国家的課題であるという認識を持って、手厚く追悼に取り組むべきである。

第10次交通安全基本計画(中間案)に対する意見募集(2)

第10次交通安全基本計画(中間案)が意見募集中です。
パブコメ意見募集期間は平成27年11月18日(水)までです。

◆歩道が設置できる道路は全体の中でもごくわずかで、ほとんどの道路では歩行者通行区分は路側帯になっている。
また歩行者-自動車を分離しきれない多くの道路実例への対策こそが課題なのである。
路側帯の設置状況について総点検を実施し、規定の幅員を満たすよう早急に改善する。路側帯幅員を確保するためには車道幅を削減・制限することも断行する。場合によってはクルマは一方通行化するか通行禁止(歩行者専用化)する。それができなければ「人優先」を標榜するべきではない。

◆道路幅員の不足という問題は、主に自動車の大型化に起因するものである。交通安全対策の上からも、クルマ車体幅の制限や、より小型車への転換へ誘導する政策は必要である。

◆飲酒運転対策としては、すべてのクルマにアルコール検知装置の装備を義務化し、アルコールを検知した場合はエンジンがかからなくなる仕組みを導入すべき。
また飲酒運転で検挙された運転者すべてに医師による治療を義務付け、アルコール依存症治癒証明(または非該当証明)をもって運転を再開させるべき。

◆自転車の走行空間整備にあたっては、自転車利用者の意見を十分に反映し、実効性の高い設備となるようにすべき。
自転車は本来「車両」であり、自転車と歩行者が混在するような通行区分は根本的に解消すべきである。車道において自転車と自動車が共存するためには、両者に対して不断に啓発が必要である。自転車の通行方法・位置は視覚的に明示されることが大切。

◆自転車教育は、年齢心身発達とともに体系的段階的に行われることが必要で、そのための各レベルの指導者養成が必要である。
すでに成人である自転車利用者に対しては、TV広告などにより繰り返し自転車交通ルールの啓発を実施する。職場ぐるみでの講習、学校での保護者対象の講習を普及させることも重要である。

◆幹線道路と生活道路を区分した対策が記載されているが、実際には分別困難な事例が多いものと思われる。
そこで対策の基調となるべきは「人優先の交通安全思想」である。
幹線道路であると区分された道路であっても、そこに生活道路としてのニーズがないか不断に検証されなければならない。
生活者のニーズを尊重した対策がとられない場合に、「事故危険箇所」が生じるのである。

◆「ゾーン30」について「時速30キロで走行する道路」という理解が見受けられる。しかし主旨は安全確保のため十分低速で通行するゾーンということであり、時速20キロ台以下での走行が想定されているはずである。このような認識ギャップを埋めるためには、特段の周知啓発が必要である。
「ゾーン30」という名称自体が誤解の元とも言える。時速20キロ台以下での走行を印象付けるならば「ゾーン20」の方が適切とも考えられる。名称に数字を使用するのが不都合ならば「ゆっくりゾーン」でも「のろのろゾーン」でも「歩速ゾーン」でも良いのではないか。

posted by tomi at 20:51Comment(0)お知らせ・イベント

第10次交通安全基本計画(中間案)に対する意見募集

第10次交通安全基本計画(中間案)が意見募集中です。
パブコメ意見募集期間は平成27年11月18日(水)までです。
http://www8.cao.go.jp/koutu/kihon/keikaku10/kaisai.html

全体的に計画文書として整えられているものの、決定的に不足しているのな不備は、「自動車は不完全な部分が多く、交通安全における主な脅威であり、事故・事件の要因のほとんどを占める」という事実を前面に出していないことです。
「高齢社会が…」「子ども、高齢者を保護…」「人中心の…」などが多出しますが、結局交通事故・事件はクルマがらみであるということは強調してしすぎることはありません。

行政が「自動車は危険なもの」というメッセージを発することは、交通安全のために不可欠であると考えます。

(2016年1月31日 文言の一部を訂正いたしました。)

posted by tomi at 06:22Comment(0)お知らせ・イベント

運転免許更新講習のテキストを見る

私はペーパードライバーで、運転免許証は「ゴールド」です。このたび5 年ぶりに免許更新があり、講習を受けてきました。
5 年の間には道交法改正も行われ、配付された講習テキストは見た目にも変化しています。
“ 飽きられないようにする” という配慮もありそうですが、警察等が何を重視しているかがうかがえて興味深いです。
5 年前は3 冊配付されましたが、今回は2 冊になりました。講習テキスト『安全運転のしおり』『交通教本』をウォッチングしてみます。

(以下の画像資料はクリックしていくと拡大して見ることができます。)

01封筒.jpg
封筒
この封筒にテキスト一式が入って、配られました。
表面に「自転車思いやり五則」なるものが印刷されています。
全員に配られる封筒の表面を利用して、自転車に対する配慮を啓発しているのは良いと思います。

03しおり004事故傾向.jpg
『安全運転のしおり』4 ページ 《死亡事故の傾向》
「当事者別」という数が出ています。歩行者、自転車の死亡人数が多いですが、もちろんクルマがらみの事故による死亡がほとんどで、クルマが存在するがための死と言えます。

03しおり014防止.jpg

『しおり』1 4 ページ。 《自転車事故を防止するために》
自転車についてのページが増えていました。
クルマ運転者の予想を外れた自転車の挙動が事故の主因として指摘されています。
自転車もまた「車両」として、ルールを守り秩序ある行動をする必要があります。

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『しおり』4 8 ページ。 《飲酒運転根絶》
「犯罪です」として、罰を強調していますが。飲酒運転するような意志薄弱な人にどれだけ届くものか…
即免許停止くらいでないとダメなのでは?

04教本008改正自転車.jpg
『交通教本』8 ページ 《最新の道路交通法の改正》
自転車関連。クルマの運転者にも「自転車は車道を通行する」ということを良く認識しておいてもらわなくては。

04教本040交通犯罪.jpg
『教本』4 0 ページ 《交通犯罪に遭って五年》
被害者遺族の手記が掲載されています。「交通犯罪」という言葉が『交通教本』に載りました。

04教本052衝撃力.jpg
『教本』5 2 ページ 《自動車に働く自然の力》
自動車がぶつかったときの衝撃力について説明しています。何m の高さからの落下に相当するという例示があります。
本文ではさらっと述べていますが、自動車と人がぶつかったときには、その衝撃力が生身の人間に与えられるわけで、その脅威と責任はもっと強調されるべきではないでしょうか。

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『教本』5 8 ページ 《歩行者の保護など》
重要なことが書いてあるのですが、たいへん地味な編集になっています。
ページもイラストも使って、もっと強力に啓発するべきです。( 参照→ 『しおり』4 ページ、クルマによる歩行者被害の多さ)

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『教本』1 1 2 ページ 《安全運転5 則》
① 安全速度を必ず守る。
② カーブの手前でスピードを落とす。
③ 交差点では必ず安全を確かめる。
④ 一時停止で横断歩行者の安全を守る。
⑤ 飲酒運転は絶対にしない。
ひっそりと忘れられたように最後の1 ページに置かれていますが、かつて講習で配付された『人にやさしい安全運転』では詳しい解説付きで中心的な記事として扱われていました。
これだけでも本当に実践されれば、道路交通は見違えるように沈静化し、「人にやさしく」なるでしょう。表紙などに置くべきでは?

( おわり)

posted by tomi at 06:12Comment(2)資料・データ

自動運転VS横断旗なら?

クルマの自動ブレーキやら自動運転の開発競争が盛んになっています。
秘かに期待しているのが、そんなクルマを横断旗で止めて悠々と横断歩道を渡ること。
道路交通法第三十八条(横断歩道等における歩行者等の優先)
車両等は、横断歩道又は自転車横断帯(以下この条において「横断歩道等」という。)に接近する場合には、当該横断歩道等を通過する際に当該横断歩道等によりその進路の前方を横断しようとする歩行者又は自転車(以下この条において「歩行者等」という。)がないことが明らかな場合を除き、当該横断歩道等の直前(道路標識等による停止線が設けられているときは、その停止線の直前。以下この項において同じ。)で停止することができるような速度で進行しなければならない。この場合において、横断歩道等によりその進路の前方を横断し、又は横断しようとする歩行者等があるときは、当該横断歩道等の直前で一時停止し、かつ、その通行を妨げないようにしなければならない。
横断歩道を渡ろうとしている歩行者がいるとき、クルマはその手前で止まらなければなりません。
でも実際に目にする光景は、横断歩道端の歩行者など無視してクルマは次々走り抜けていき、歩行者に譲って止まるクルマなどごくわずか。
人間の運転者はさもしいですね。でも自動運転ならちゃ~んと法どおりに停止するんでしょ?

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